チップ抵抗を高速ではんだ付けする方法やコツについて解説します。
難易度が少し高めの内容になるので、
初心者の方は、まず先に下記の記事を見てくださいね。
こちらの記事では、
- 大量のチップ抵抗をはんだゴテだけで、はんだ付けしたい方
- チップ抵抗やチップコンデンサのはんだ付け時間を短縮させたい方
など、「少しでも早くはんだ付けする方法を知りたい!」と思われる方向けの内容となっております。
20年以上はんだ付けに携わっている私が、実際に数十~数百個のチップ部品をはんだゴテだけではんだ付けする場合に用いている手法となります。
もし、「もっとこうやった方が早くはんだ付け出来るよ!」などございましたら、コメント欄より教えていただけると嬉しいです!
また最後には、私も困ったことがある所の改善策や、やり方のコツなどもお伝えしますので、最後までごご覧いただければと思います。
使用する工具などの紹介
今回使用する工具などをご紹介しておきます
はんだ付けするチップ抵抗は、今回1608サイズなので、コテ先は細めのタイプを使用しています。
1608サイズのチップ抵抗をはんだ付けするので、0.3mmの糸ハンダを使用しました。
刷毛付きのフラックスがあると便利です。
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・白光 電子用フラックス No.001-01
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キャッチ力のあるピンセットを使用しています。
・ホーザン(HOZAN) ピンセット(強力型) 先端幅0.25mm P-894
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以上になります。
フラックスを使った後は、洗浄をした方がいいよ。
エタノールやIPA、専用のフラックスリムーバーなど、用意しておきましょう。
チップ抵抗をはんだ付けする流れ
チップ抵抗をはんだ付けする流れを紹介しておきます。
① 実装するパット全てに予備はんだをする。
② 予備はんだ部にフラックスを塗布する。
③ チップ抵抗を実装する場所に乗せる。
④ はんだゴテ2本で両端を加熱しはんだ付けする。
⑤ 必要であれば、フラックスを塗布しはんだを修正する。
以上になります。
チップ抵抗を高速ではんだ付け
それでは、流れに沿って作業を行います。
今回、10個のチップ抵抗をはんだ付けしますので、10か所のパットに予備はんだを行います。
予備ハンダしたパットに、フラックスを塗布します。
フラックスを塗布することにより、はんだ付けした時にチップ抵抗が中央に配置されやすくなります。
チップ抵抗を乗せていきます。
ハンダゴテでチップ抵抗をコントロールして実装するので、乗せる位置は大体で大丈夫です。
チップ抵抗が乗せ終わったら、はんだゴテ2本を使って、はんだ付けしていきます。
この時、コテ先はチップ抵抗に触れないようにし、パット部分を加熱するイメージではんだ付けすると良いでしょう。
フラックスを塗布しているので、はんだの流動性が良く、チップ抵抗は自然と沈み、位置も中央に配置されるかと思います。
もし、中央に配置されない場合は、コテ先の当てる位置を変えて、コントロールしてください。
最後に、必要であれば、フラックスを塗布し、はんだの修正を行って終了となります。
また、できればフラックスリムーバなどを使用して洗浄を行いましょう。
まとめ
このような感じで仕上がりました。
皆さん上手くできましたでしょうか?
過去に苦戦して対処した方法
ここで私が昔、上手くいかずに困ったこと、それをどうやって解決したのか?
と言うことについて、ご紹介したいと思います。
困ったことそれは、手の震えです(笑)
どうしても2本のはんだゴテを持つと、利き手でない方が震えてしまい、なかなか上手くできませんでした。
解決策としては、大したことではないのですが、手の側面をきちんと机などに固定させることです。
手を固定させることによって、安定しますので、手の震えは軽減されるかと思います。
また、私は実際にやったことはありませんが、はんだゴテのグリップ部分にクリップなどをはさみ、クリップを机に充てて作業することで、安定してはんだ付けできるかもしれません。
どちらにしろ、どの方法も少なからず、慣れは必要かと思います!
私も長年実践することにより、はんだゴテ2本ではんだ付けすることは日常的なことになりました。
今では、3本のはんだゴテを持って作業をすることもあります。
3本のはんだゴテを持つ場合は、はんだ付けではなく、3か所のはんだを同時に溶かして、部品を外すなどがほとんどですが、慣れればこのような事も出来るようになります!
滅多にやりませんが、はんだゴテだけで対応できるのでお手軽です。
両手ではんだゴテを持つのは、はじめての場合、難しく感じるかもしれませんが、やっていくうちに徐々に慣れてくるかと思います!
挑戦される方は、是非頑張ってください!
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